【エピソード4】Kさんのきざし
ぽっちに来た頃は、同級生の絵を繰り返し描いていました。
お弁当を注文することになり、同居する祖母の勧めで ”お弁当代袋”に色々な絵を描いて持ってくるようになりました。
こんなに色々、描けるのか~!と、
そこから私たちとも”お題” を出すやりとりが始まりました。
する・しないは彼女次第。
言われてするのは好まない。
「いらない!」と一蹴したり、スタッフが代わりにし始めると”そこのけ!” とばかりに押しのけて奪いに来たり。
あまのじゃくな彼女との押し引きは面白い。
貼り絵もまた祖母の気づきがきっかけとなり、ぽっちでも始まりました。重ねていくスタイルや色選びは、絵と同じくKさん独自のもの。
Kさんと祖母とスタッフと。
絶妙な関係性が織りなし変わっていく表現。
今回は「雨ニモマケズ」の大作にチャレンジ。
お題の文章から連想して「(あ~雨ね!)はい!」と、先走って”雫”を大量に貼り絵。喜々とした表情でどんどん雨を降らしていきました。
ロール紙1本分の雨を降らした後、スタッフに指摘され「(あ、文字の方か!)わかりました~!」とその上から文字を貼り絵。
ところがいつものようには進まない。
スタッフの指摘が気に入らなかったのか、疲れてしまったのか(どうなのか?)、手がつかず間に合わず、未完成での展示となりました。
やりとりはつづく…。
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作品展「萌し」、終了しました。
短い期間でしたが多くの方に見ていただけました。
お越しいただいた皆様、ありがとうございました。
また、これからアスピア明石の改装にて
スマイルギャラリーがなくなってしまうとのこと。
なんと…。
ぽっちが単独事業所になったのと同じころ、
明石国際文化創生財団さんも活動をスタート。
「作品展がしたい!」
と相談しに行ったことをきっかけに、
毎年のように展示させていただきました。
今年で8回目、だったでしょうか…。
無料であれだけ展示できる所なんてなく。
商業施設の通路ということで様々な方に、ぽっちを知っていただく機会となっていました。
長い間、お世話になりました。
本当にありがとうございました。
寂しくなりますが、また、
何かで、どこかで、
ご一緒できればと思います。
財団の皆さん、お疲れさまでした。
これからもどうぞよろしくお願いします。
室本
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