ちょっと前のある利用者のお話です。
双葉が終わって家に帰りますが、家に着くと自宅のインターホンを何度も押し、家の方が困っているとお話がありました。
なんでかな？何とかならないかな？
ご本人に
「昨日ピンポン押したん？」と尋ねたところ
「はい」と・・・。
「なんで押すん？」
「・・・」
こんなやりとりをしながら、何とかならないかと考えます。
押す感覚がたまらないのか、ただ注意を惹きたいのか、何かの抵抗からなのか・・・。
話しは変わって、休日、私は家族で買い物に出かけました。
なんとなく見た“ガチャガチャ”に「おおっ！これやったらどうやろう？」と思わずお金を入れてハンドルを回さずにはいられませんでした。
押すと「ピンポ～ン♪」と音が出て光ります。
そう、バスの降車ボタンです。
早速双葉に持って行き、ピンポン連打の彼に「好きなだけ押していいよ」と。
そのうち彼だけじゃなく、他の方も押しに来られ楽しまれています。
「ピンポ～ン」
「次、止まります」
「ピンポ～ン」
「ご注意ください」
など言いながら遊ばれていましたが、
ある方は
「ピンポ～ン」
「どちら様ですか？」
考えてみると、バスに乗った経験が少ないのか全くないのか。
ボタン一つで一人ひとりの経験値について考える一つのきっかけになりました。
ところでピンポン連打の彼、その後の会話で
「家のピンポンまだ押してるの？」
「押してない」
と。
「ダメ」「あかんで」
ではなく
「好きなだけ押して帰りっ！」
がよかったのかどうか・・・。
とりあえず、ピンポン連打は収まりました・・・。
先日、たくさんの方が押すので電池が切れました。
「ピ、ポ、ーー、ン・・・」
みなさんが気に入っているものだったので電池を入れ替え復活。
たぶん数百回と押されていると思いますが、今日も健気にがんばっていました。
「ピンポ～ン」
