こんにちは、やまゆりの家です‼︎
こんな書籍が回って来ました。題名は『自力生活楽し‼︎』
この著書は、当事者(ダウン症)の保護者さまと支援者が編著され、
ダウン症の方が一人暮らしを始めた経緯や経過が記されています。
京都在住のA氏が、35歳でヘルパーを活用し単身生活をスタートされる
までの経緯や準備期間、スタート後の生活の様子が分かり易く書かれて
います。
お姉様の1人暮らしを見て興味を抱いたのであろうと記されていますが、
A氏の「憧れ」を「実現」に向けた取り組みと、ご家族と支援者の想いが
沢山詰まった1冊です。
「どこで・誰と・どう暮らすか!」
現在の日本そして明石市でも、知的障害の方々の多くは、
「どこで・誰と・どう暮らすか!」
の判断を他者に委ねる・委ねざる負えない現状に置かれていると思います。
障害区分の大小に関わらず、誰もが持つ権利を当たり合えに表現出来る・実現
出来る世の中になる為が、我々の取り組むべき使命である事を再認識しました。
「個の望む暮らしの実現」と言うテーマ自体が存在しなくても良い環境を!!
この著書には、支援の土台となる意思決定に至るまでの気づきや配慮の
「ひと手間」が満載でした。参考になる事例も多く、学びにもなると思います。
最後、著書の中で印象に残った個所を少し抜粋します。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「迷ったときは…」
ここでは、「私自身が迷った時にどう考えてふんばってきたか!」という話を
書かせていただきます。
「たとえ障害が重くても、そんなこと関係ない」
「誰もが等しく楽しい人生を送る権利がある」
「無理無理・・・とあきらめてしまわない」
「どうやったらできるか一緒に考えよう」
「なにが正解なのかなんて誰にもわからない」
「とにかくやりながら考える」
「今、介助を使っている人はいつも通りが良いと思っているが、時には新しい
ことにもチャレンジしていただこう」
きれいごとに聞こえると思いますが、やはりここが出発点です。
目の前にいる人が、その人生の主体である、ということ。
~第4章から一部抜粋~
私自身も日々悩み・迷いながら支援に携わっていますが、我々の仕事の根幹は、
紛れもなく「目の前の人が、主体的にその人生を歩んで行く」その事に寄り添う
事。私自身にも勇気を頂いた1冊でした。
是非興味のある方は、お手にとってお読み下さい。
解放出版社 『自立生活楽し』 佐々木和子・廣川淳平編著